「書きたいこと」と「書けること」

大雑把にいうと、「書きたいこと」というのは漠然としていても良いし、今は知識がなくても良い。これから調べればよいのだから。でも、「書けること」というのは、既に十分な知識があったり、どこを調べれば必要なデータが集まるかがすでに理解できていて、効果的な文章構成がすぐ浮かんでくるような、具体的なもの、という違いがあるだろう。

食べていくために、文章を書いていると、「書けること」は増えていく。
決してそれは悪いことじゃない。

でも、いつの間にか「なんでもいいから、書けることを書かなくては」「なんでもいいから、企画を出さなければ」と思ってしまうこともある。そう思ってる時ほど「自分に書けることなんて、たったのこれだけか」と気づかされる瞬間がいっぱいやってくる。

そして「書けること」だけを書くというのは、軽すぎる負荷をかけて筋トレをしているようなもの。疲労感だけが残って、充実感は減っていく。

充実感を得るためには、「トレーニングとしては同じ方法を行いながら、重いウエイトをかける」という方法が一つある。今まで書いてきた知識や表現に加え、少しずつ新しいものを探していくという方法がこれにあたる。

もう一つは、「トレーニングを休む」という方法。人間は同じことを繰返していると、飽きてくるし、ありがたみがわからなくなる。そもそも「トレーニングができる」ということ、「文章を書ける場がある」ということそのものが、とてもありがたいことだと思い出すために、思い切って休むというのも一つの方法だろう。

筋トレの場合は「休む＝何もしない」ということなんだけど、ライターは何か書いているほうが落ち着く。仕事とは関係のない何か（この文章とか）を書いていると、「よしっ！　書きたいこと書いたから、また働くぞ」と思えるのだ。

( ..)φメモメモ

今日は息をするのが楽で、胸の重い感じがない。ひどかった肩こりも今日は楽なように思う。

気になっていたタンスの整理をすることができて、気持ちが軽くなった。
そして、お昼には少し歩いて、焼きたてパンを買いに行った。

それでもやって来られた

これから、どうすればいいのか、分からない。

でも、「どうすればよいか、分かっていた」ことが、今までにどのくらいあっただろう？
それでもなんとか、やって来られたよね。

自分はもっと強いと思ってた。

外見が少し変わっても、中身は私だから。
できないことが増えても、人間としての価値が損なわれるわけじゃなから。

だから、普通にしてればいいんだと思っていた。

でも、けっこう大変だし、自信がなくなる。
自分はもっと、強いと思ってた。

窓を開けるのに、数秒～数十秒。

あるとき、体が思うように動かなくて、窓を開けることすら辛くなった。
窓を閉めていたとしても、電球が切れない限り、別に困らない。

しばらく経って、昼食か何かを買いに表に出たとき、空を見上げて思った。

「『面倒だから』という理由だけで、こんなきれいな空を見ないのは、もったいない」

窓を開けるのに、数秒～数十秒。
それだけで、きれいな空を見られるのだから、頑張ろうと思ったのをおぼえている。