放送大学で循環器の勉強をしている理由が2つある。
1つは、自分が心エコーや心電図などをとってもらって、そういう画像や波形を見ていると、テンションが上がってくるから。
もう1つは、昨年暮れに友人が亡くなったこと。
友人は週3回、人工透析を受けていた。私が循環器の先生に診てもらうようになったのと同じころに、友人も循環器の先生のところへ通い始めた。
彼は積極的な性格で、しょっちゅうどこかに旅に出ていた。臨時透析を受けられる施設も、東京、大阪、長崎、その他あちこちで見つけていた。
循環器の先生のもとで、ステント留置を1度受けたと聞いている。
予定していた部位とは違うところに、より深刻な狭窄が見つかったため、急遽ステントを入れる部位が変更になったこと、そのためもう一回ステント留置術を受けなくてはということも聞いていた。
2度目のステント留置術が済んだら会おうねと言っていたのだけど、残念ながら叶うことはなかった。
友人は、フェイスブックなどで容赦ないツッコミを入れてきたし、見た目も怖いけれど(元は某体育会系の職場で活躍していたので)、私が本当に困っているときには、陰でそっとアドバイスをしてくれるような、優しい人だった。
放送大学で「次の学期に循環器の科目を選択しようか? とても興味があって、ぜひ勉強したいんだけど、他にも登録しないといけない科目があるので、自分のキャパシティをオーバーしそうだ」と迷っていた時、
「勉強はしたいときにすべきだ。いつも、試験前にドタバタしてても、何とかなって様子だから、きっと何とかなるよ。俺にも色々教えてよ」
と言ってくれた。
授業で、ステント留置術の流れ(手術室で録画されたもの)を見せてもらったとき、友人がそこにいるような気分になった。
友人は今の私を見て、どう思ってるだろうか?
心配ばっかりさせていたけど、少しは安心してもらえただろうか?
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