愛はあるんですよね。

昨日、外科のS先生のところへ行った。

「久しぶりぃ」
「おぅいぇーい」
「（電子カルテに）まだ、慣れんでな」
「どこの？」
「F通や」
「病院はF通が強いですよね。開業医の先生はS洋電気とDイナミクスですね」

「さて、乳房から血が出てきたか？」
「うん（画像を見せる）」
「……左？」
「え？　……シャツが裏返しやからちょっと考えんと……左！」

「台に寝て」
「はーい」
「その前に！」
「今、薬何飲んでる？」
「おくすり手帳あるよ？」
「（看護師さんに）スキャンしてもらえる？」
「（看護師さん）はい」
「（ふゆうに）Tシャツの画像、読み取ってもらえるけど(笑)」
「あ、え、あ、まぁ必要なら(笑)」
「まぁ、やめとくけど、今度、来る時も持ってきて？」
「はい」

触診。

「痛いとき、言ってな？」

時々言う。

「エコー行ってもらおうか」
「エコー。。。」
「血液が出てる以上はな。やっといたほうがいいから」

エコーはT芝で、ゲルウォーマーのあるタイプだった。温かいゲルは気持ちいいね。

「お疲れさんです。報告書を見るとね」
「はい」
「……技師さん、なんか言ってた？」
「うん、ここのところ腫瘍があるけど、今まで言われたことないかって、言ってはりました」
「俺の記憶では、初めてやな」
「はい。めっちゃ丁寧に診てくれはって、『乳腺症がきついんで、腫瘍らしきところが診にくいから、しつこく撮影してごめんなさい』って言われました」

「さて、このタイプの腫瘍（現時点では名前は伏せます）は、局所的にとるっていう方法ができないんで、わりと広範囲にとらないといけない」
「はい」
「麻酔も全身麻酔になるかと」
「はい」
「だから、病院の乳腺外科としてどういう方針でやってるのか、次までに確かめとくわ」
「方針？」
「うん。生検とかをできるだけ行ってから、手術ということにしてるのか。あるいは、積極的にとりにいくのか、そういうのがあるから」
「はい」
「あと、この病気で、手術っていうのは、件数はわりとあると思うから」
「はい」

この後、電子カルテの話や放送大学の話。

「愛は語ってるんですか？」
「いや、語ってない(笑)。　あのな、M先生とゆっくり話すことすらできてない」
「そうなんですか？」
「あらゆることに不慣れやから、なんか忙しくてな」
「そうなんですか。でも、話はしなくても、愛はあるんですよね」
「だから、ない！」

「薬は？」
「ガスターとサイトテックと」
「それは、今まで通りやな」
「はい。それと、真面目な話、デパスとか、それ系、数日分でいいから欲しい」
「数日？」
「うん。精神科行くまでつなぎに」
「マイスリーにするか？」
「マイスリー……、眠くなるよね？」
「は？」
「え？」
「デパスだって、眠くなるやろ？」
「私はあんまりならないよ？」
「ならへんか？」
「うん。あ、リーゼでもいい」
「わかった。リーゼを、1週間分にしとこっか」
「わーい」

ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。