増量

N先生のところへ行った。今日はとても空いていた。

「おはようございます」
「はい、おはようございます」

検査の結果と手紙を渡す。

「前回に引き続いて、痛みと吐き気、冷や汗など……。これは、起こりやすい時間とかはありますか？」
「時間帯という意味ではあまり関係ないけど、昼間はやることがあるので、精神的に楽な感じです。夜は、痛くて目が覚めても『起き上がって痛み止めを飲もう』って判断が、すぐにできないから、近くに薬を置いておかないといけなくなって」
「そうですか」

「あの、睡眠薬を増やしてもらえば、眠れる可能性がありますか？」
「ありますよ」
「あの、たとえばロヒプノールに変えるのはちょっと、自分でも不安なんですけど、たとえばリスミーとかハルシオンを倍量とかは可能ですか？」
「そうですね。そうしたら眠れる可能性はあります。ただ……、たとえばリスミーの２mgを１錠出す方法ではなくて、１mgを２錠飲めるように出しましょう」
「ありがとうございます」
「ただ、保険の関係もあって、この出し方は長く続けられないんですよ」
「はい」
「今は、調整が必要だということにしておきますので、もし１錠で眠れるようなら自由に戻してください。２mgが必要なら次から処方を考えますのでね」
「ありがとうございます」

「さて、循環器のほうは……とりあえず、良かったですね。でもこれ、脈拍数が１００というのは、どういう状況で計ったんですか？」
「病院についてから診察を待つ間に計ることになっています」
「……お薬は、何を使ってましたか？」
「あ、え、あ……すみません、度忘れしました」

お薬手帳で確かめる。

「テノーミンです」
「あぁあ、そうですか。これ以上、下がるのは難しいのかな？」
「でも、S先生ところで看護師さんが計ってくれたとき、６９とかだったんです」
「そうですか。落ち着くといいですね」

今日もありがとうございました。

その人が夢中になっているのと同じかそれ以上に

ある人のお話を、もっと深く理解したいと思った。
そこで「○○のやり方」のような動画をYoutubeで探して、仕事をしながら見続けていた。

色々なルールとか、トレーニング法、トラブルシューティングなどが紹介されるのを見ているうちに、
「こんな難しくて大変そうなことを、その人は続けているのだな」
と思った。

私には、そのことの大変さの欠片も分かってないんだと思うけれど、
「それにハマる人がいる」
という事実そのものは、なんだか理解できる気がした。

それに引き替え、自分は何をやっているんだか。。。

まだ、私にも何かができるだろうか？
その人が、夢中になっているものと同じくらい、あるいはそれ以上に夢中になれる何かを、私は見つけられるだろうか？

砂丘に水をまいてる気分

頑張っても頑張っても、終わりがなくて、休めなくて、責められて。
困っている、疲れている、私にも事情がある、と叫んでも声は空中に消えるばかり。

まるで、砂丘に水をまいてる気分になった。

私ひとりが水をまこうと、やめようと、砂丘はあまり変わらない。
孤独に押し潰される前に、自分のためだけにその水を使うか、あるいは砂丘から脱出するか？

どちらを選んでも、きっと苦しい。
でも、砂丘の真ん中に居続けられる自信はない。

たったこれだけ

昔、誰かが
「人間が生きていくのに必要なものは、そんなに多くない。スーツケース１つにおさまる程度だ」
と表現された。

さすがにスーツケース１つにはおさまらなかったけど、
「あぁ、ホントだ。たったこれだけなんだ」
ということを、改めて感じる。

( ..)φ＿飲み忘れ

多分、寝る前に痛み止めを飲み忘れたんだと思う。
夜中、目が覚めたら体が痛くてびっくりした。

まだ眠かったので我慢して布団にくるまってたら、変な夢を見た。
枕の角度が悪いのかなと、何度か位置を直した。

何度か目が覚めるうちに、腰や背中が痛くなってきた。

もし、昼間だったら「痛み止めを飲み忘れたかもしれない」って気付いたと思うのに、夜中には眠さでいっぱいになって気付かなかった。