終わりが来るんだね。そして、もう会えないほうがいいんだね。

スタートラインに立った時には、８時間後のゴールが果てしなく遠くに見えるね。
 
試験監督の指示に従って、名前や受験番号、生年月日を記入する。
この後、「試験開始」までの真っ白な時間は、いくら経験しても慣れないね。もう、今までの自分を後悔しても、色々な不運を嘆いても、誰かに助けてもらいたくても、どうにもならない。そしてこの時間を乗り切れない人は、きっと合格できない。
 
試験中は、不思議と気持ちが落ち着く。目の前には「もう解いた問題」「まだ解けていない問題」だけが並んでいて、昨日のことも、明日のこともどうでもよくなる。
 
やがて、途中退席ができる時間になると、教室の空気が動き出す。早くに問題を解けた人が、とっても優れた人に見える。途中退出の人が増えるにつれて、自分だけが人より遅れているのかもしれないと、心までざわついてくるね。でも、この時間を落ち着いてすごさないと、やっぱり試験には勝てない。
 
こうして、試験は終わる。
ありがとう、結構楽しかったよ。今回の成績がどうなるかわからないけど、もう会えないほうがいいんだね。だって、あなたとまた会えてしまうのは、不合格になったときだから。合格して、よい形で別れられるのが幸せだよね。
 
私たちがまた会えるか・会えないか、それは主催団体だけが判断できることだから、結論が出るのを静かに待つことにするよ。
 じゃあね！　あなたからは学ぶことが本当に多かったよ。ありがとう。

【合掌】

試験と心の動き

受験を決めたとき「一夜漬けはやめて、きちんと勉強しよう」と思う。

試験直前には「一夜漬けでなんとかなる」と信じる。

試験中は「ちゃんとやっとけばよかった」と後悔する。

試験が終わると「私は過去を振り返らない」と決める。

そして初めに戻る。

まぁ落ち着け。

庭で何かが騒いでいる様子なので、見に行くとこういう鳥がいた。

昔話：マッチ売りのライター

「企画が出せるまで帰ってくるんじゃねぇっ！」

「そう言われても、アイディアがぽんぽん出てきたら苦労はしないよ……」
...

街角で途方に暮れたライターはマッチを一本すりました。

すると見えたのです。
マッチの炎の中に、最高のアイディアが書き込まれた企画書が！

でも、マッチの炎はいつか消えてしまいます。
「あぁっ消えないで！」
企画書の内容を読んで自分のものにしようと、ライターの手はもう一本のマッチに伸びます。

そこで、ふと気が付いたのです。
私はライター。マッチの炎に頼らなくても、自分で企画に火をつける力があるはず！

こうしてライターはマッチ売りをやめ、企画探しの旅に出かけるのでした。

【おしまい】

早く直ればいいのに。

私の住んでいる地域では、近いうちに選挙がある。
近くに事務所が開かれているんだけれど、選挙カーのマイクやテープが、うまく動かない様子。もう3日以上は「テスト、テスト」と繰り返しているし、かなりの人が作業をしている。
こうなると、うるさいとか、どの政党の人とかを通り越して、気の毒で仕方ない。