昔話：マッチ売りのライター

「企画が出せるまで帰ってくるんじゃねぇっ！」

「そう言われても、アイディアがぽんぽん出てきたら苦労はしないよ……」
...

街角で途方に暮れたライターはマッチを一本すりました。

すると見えたのです。
マッチの炎の中に、最高のアイディアが書き込まれた企画書が！

でも、マッチの炎はいつか消えてしまいます。
「あぁっ消えないで！」
企画書の内容を読んで自分のものにしようと、ライターの手はもう一本のマッチに伸びます。

そこで、ふと気が付いたのです。
私はライター。マッチの炎に頼らなくても、自分で企画に火をつける力があるはず！

こうしてライターはマッチ売りをやめ、企画探しの旅に出かけるのでした。

【おしまい】