婦人科のT先生のところへ行った。
「T先生、めっちゃごめん」
「どうした? 検査の結果か? それやったら次でいいのに」
「あの、お腹が痛くて」
「え? お腹痛い?」
「うん。痛いの」
「ボルタレンサポは、もう使った?」
「あの、もう今ないんですよ」
「あ、ないんか……」
「はい、そうなんです」
「じゃあ、基礎体温表持ってる?」
「はい」
基礎体温表と検査の結果などを渡す。
「あの、我慢してたら治る?」
「はっはっはっはっ」
Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
「それ言われたら、僕の仕事なくなるやん(笑)?」
「たまには耐えることも、大事やん?」
「あの、CT撮ってから時間が経ってるね」
「はい、そうですね」
「内診をしたいねん。今日混んでるから、ちょっと待ってもらうけど」
「はい。お願いします」
内診の部屋へ。
「まずエコーからするね」
「はい」
「……うん、CTで映ってたのう胞は、もう気にしなくていいわ」
「はい」
「(エコーの画面を指しながら)わかる? これ、卵巣なんやけど、病的なものも映ってないし」
「はい」
「あの、1日1個、リンゴ食べときます!」
「はい? リンゴ?」
「1日1個のリンゴは医者を遠ざける、とかいうことわざが、どっかの国にあるねん」
「ははははは(笑)。そうなんか」
双合診の後で再び診察の部屋へ。
「さて、さっきも言った通り、CTを撮ったときの問題と、今の痛みは関連付けなくていいよ」
「はい」
「でも、『痛い』っていう反応をするのが、やっぱり卵巣のところなんやわ」
「はい」
「で、血液検査をしたとき、CTを撮ったとき、今というのがタイミングがばらばらなんで」
「はい」
「今は、痛みをとにかく抑えたほうがいいよね?」
「はい」
「ボルタレンサポを持ってないというのは、よくない状況やし(笑)」
「はい(笑)」
「それで、痛みをできるだけ和らげるのと、次回の診察は予定通り入れておくんで、そのまま来てくれる? その時点で症状によっては、検査をしたほうがいいかもしれない」
「え、気のせいじゃないの?」
「うん、そういう点も含めて。あの、CTを撮ったときの問題は、もういいねんで。ただ、別に何かの問題が起こってないとは、限らへんから」
「はい」
「あの、CTで映ってるのう胞っていうのが、排卵の関係かなって僕は思ってん」
「はい」
「でも、基礎体温表をみると、排卵のときからずいぶん時間が経ってCTを撮ってるやろ?」
「……そうですね。そうかも」
「それに、卵巣の痛みというのは、もうピークが過ぎていてくれないと、話が合わないんよ」
「はい」
「こうやって予約外で来るほど『痛いよ』っていうのは、すごい久しぶりやしな」
「はい」
「お腹を押したときも、ピンポイントで卵巣のところが痛いって言うし」
「あの位置が、卵巣?」
「うん、卵巣。だから、しばらく痛みをやり過ごして、治まるんだったらそれでよし。次回の診察まで長引くようやったら、別の問題として、改めて考えましょう」
「はい、お騒がせしてすみません」
「で、ボルタレンサポを出すんで」
「はい」
「我慢はせんでいいねんで?」
「え?」
「痛いのに、薬を使わずに耐える、とかせんでいいから。でも、次までうまいことやってな」
「はい」
今日はボルタレンサポをいただいて帰宅する。ありがとうございました。ぺこり。
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