「また会える」って信じてもらえるように、さりげなく立ち去るのがいい。
病気になれば心配をかけるし、退院できればきっと喜んでもらえる。
そう信じていたけれど、それは単なる幻想だったというだけだ。
そんなことも、してもらえない私は、どこか欠陥人間なんだろう。
私が普通の人間だったら、そういうことを、普通にしてもらえるだろうから。
たとえ幻想でも、信じていられた間は幸せだった。
初めから何一つ信じられないよりも、きっと幸せだったのだ。
せめて、普通に心配してもらえて、普通に喜んでもらえるような人間に、いつかなれるかな。
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