昔、AKB48で最年少メンバーとして、それなりに注目されていたOという人がいる。
彼女は学業に専念したいとして引退してしまった。
その際「何がやりたいのか分からないまま、日々を過ごすのが嫌だ」というようなことを言っていたと思う。
Oは、今から考えてもすごい美少女で、歌もダンスも先輩メンバーに引けを取らなかった。
初めはキラキラ輝いていた彼女だけれど、途中から「やる気がない」「上の空である」というような印象に変わっていった。
「こんなに恵まれた容姿、そして最年少という目立つポイントもあるのに、なぜ後方にしか配置されないの?」
という疑問に、私の中では、
「これだけ印象が薄くなれば、後方を固めるだけのメンバーとみなされても仕方ない」
という答えが出るくらい、彼女はあっという間に変わった。
先日、なんとなくAKB48の古い映像で、Oの変化していく様子を見ていた時、「何がやりたいのか分からないまま……」という言葉がすとんと理解できた。
Oの「何がやりたいのか分からないまま……」という言葉は、ずっと知っていたけれど、先日になって急に「腑に落ちた」という感じがした。
彼女にとって、「アイドルになるという夢を叶えた喜びいっぱいの日々」が、いつの間にか「頑張った先に何があるのかわからず、ただ忙しいだけの日々」に変わっていったのだろう。
もし、自分自身が「なんか忙しい」「ただしんどいだけの日々だ」と思うことが増えたときには、自分が未来を見失っているのではないか、忙しさを乗り越えた先に何があるかを考えるほうがいいのかもしれないなと思った。
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