私がXさんと出会ったのは、 6,7年前になる。
Xさんとは、少し距離がある付き合い方をしてきたように思っていた。
Xさんは、私の話したことに過剰な同情をしたり、逆に突き放すようなことをしたりしない方で、話の内容を「データ」として受け止めてくれる。「性別が女性である」「職業は何である」という話と同様に、たとえば「嬉しかった」「辛いことがあった」という話もまた、冷静に聞いてくださるように思える。
しかし、決して「冷たい」のではなく、話した内容はちゃんと覚えてくれているし、私に直接は言わなかったけれど、第三者の方に、私を気に掛けていると話してくれていたそうだ。
最近、私が行き詰っていたことがあって、Xさんに話した。そのとき「Xさんとは距離があると思ってきたけれど、それは違ったかもしれない」と思った。
今までに、たくさんのことを話してきたと思うのだ。隠し事など、したことがない。
そもそも、Xさんに対して「距離がある」と思っているのなら、そんな大事な相談をしようという気持ちにはならなかったはずだ。
ただ、Xさんと自分の間には「冷静さ」が常にあって、「感情的な高まり」はなかったのは確かだ。だからこそ「何を話したのか」が記憶に残らなかった面もあるけど、思い返せば「あれもこれも話してきた」と言える。
「感情的に話ができる」「なんでも話ができる」という相手がいるのは、とても幸せなんだけれど、それだけだと感情を立て直すきっかけを掴めないことがある。でも「この人の前では、冷静にならなくてはいけない」という場合、冷静になるのはとてもしんどいことだけれど、自分の感情を何とか抑えて頑張れる場合もある。
これが、Xさんと自分の作ってきたリズムであり、大切なリズムの一つなんだろうと今は思う。
今回の相談には、Xさんにとって驚くような内容も含まれていて、とても心配と迷惑をかけたと思うけれど、本当にXさんと話せてよかった。
本当にありがとうございました。
[0回]
PR