父には2人の弟がいる。
仮に上からA叔父、B叔父と呼ぶ。
竹を割ったような、陽性の性格であるB叔父にとって、じめじめした性格の自分は、扱いづらかったと思う。
それに、ガテン系の職業を貫いたB叔父からは、多分私のことは軟弱にしか見えないだろし、実際に「言葉一つかけるのも、キツイ言い方にならないよう気を遣う」というところが感じられた。
私にとって、身近に感じられるのはA叔父だった。
それは、A叔父と父が同じ仕事をしていたことや、従弟妹たちと自分の進路が結果的に似ていたために、「共通の話題があった」という単純な理由だったんだと、今は思う。
でも、人生において人との縁が、いつ濃くなり、逆に薄くなるのかは予想もつかない。
自分が海へ行きたいと思うようになった直接のきっかけは、お医者さんや友人の影響が大きく、B叔父とはあまり関係がない。
それに、私の仕事内容はどちらかいうと父やA叔父に近いはずなのに、今、一番話が通じるのはB叔父だ。
それに、工事担任者や危険物取扱者の資格について直感的に分かってくれるのは、ガテン系の仕事をしていたB叔父だ。
最近、B叔父が
「ふゆうのほうから『海のことを教えてください』と近づいてきたんだから、少しくらい厳しい言い方をしても構わない」
と思ってくれたこと、そしてB叔父を大先輩として尊敬できることが、とても嬉しかったのだ。
今までとは違う「師弟関係」みたいなものが、叔父と自分の接着剤として働いてくれたことが、不思議だと思う。
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