南北戦争を題材とした映画。
初めは、黒人部隊に靴も軍服も支給されない理由が「黒人だから」という理由で片づけられてしまう。
しかし、人種差別を隠れ蓑にした個人的な搾取や、白人の側だけでなく、黒人の側の偏見・先入観についても少しずつ明かされていく。
現代の人間である私たちから見れば、南北戦争は「歴史」であり、「全体としてどういうことがあったのか」を知る機会しかない。
でも、その渦中にいる人々は、色々な考えを持った個人としての存在なのだ。
現代でも、「女性はこう、男性はこう」「子どもはこうだ、大人はこうだ」という言い方に、つい反発してしまうものだけれど、現代の日本では、それを言葉にしたという理由だけで、殴り倒されることはない。
しかし、南北戦争の前後には「これだから黒人は……」と殴り倒されてきた人がたくさんいて、また逆に「白人はみんな憎い!」とばかりに、略奪や暴行に及ぶという連鎖も起こっていたのだろう。
改めて、恐ろしいことだと思う。
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