その人に書類を見せて、
「この部分の書き方が分からないんです」
と話した。
その人の答えの如何によって、私の気持ちが変わるという状態での相談は避けたかった。
ただ、事務的な意味での「書き方」の問題を教えてもらう形に持って行きたかった。
だから、事前に時間をかけて考えたけれど、私自身の心を決めることは、概ねうまくいったと思う。
その人は書類の名称を確認して、少し驚いたように
「ほぉ!」
と言ったけれど、私の心が決まっていることを感じたのか、決定事項として冷静に対応してくださった。
その人が、私の望みを瞬時に理解してくれた、そのことと同じくらい正確に、私はその人の表情を読み取れているだろうか?
いつも、優しさを含んでいるその瞳が、他の感情を映し出すことだってあるはずだ。
そういうとき、私にはちゃんと分かるんだろうか?
自信がない。
自分の感情さえも、正確な言葉に変えることができない自分。
これからいろいろな経験を積めば、少しは変わることができるだろうか?
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