ある事件の裁判を取り上げた番組を見ていた。
そのとき、被害者遺族が
「私もつらいのだけど、加害者にもご家族がいる。加害者の母親は今どんな思いでいるんだろう? もしかしたら私より、ずっと辛い思いをしているのではないか?」
ということを話していた。
この言葉は、けっこう有名になった言葉なので、その裁判を知る人なら何のことかが分かると思う。
私も、何回もその言葉を読んだり聞いたりした記憶があるのだけど、自分がとある環境に置かれたときに、初めて納得できた。
裁判中で語られた言葉の意味とは少し離れるのだけれど、被害者側の「もう気にしなくていいよ」という思いや態度だけでは解決できない何かが、被害者と加害者の間には残ってしまうということの哀しさを感じて、胸が詰まった。
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