T先生のところへ。
基礎体温表を出しながら、
「なんかね、このところ鼻血が繰り返し出るんですよ。耳鼻科の先生に診てもらわなあかんかなーて」
「……なるほど。(基礎体温表によると)鼻血以外にも、手術したとこからも血が出てるし、その左腕のそれは皮下出血かな?」
「あ、はいそうです。生命力があふれ出ていて(笑)」
「ちょっと待ってよ」
「待ってます」
「……なんでや?」
「え?」
「1つ1つは別の症状に見えんこともないけど」
「え?」
「……血液検査いっとこか」
「なんで?」
「血液そのものに異常があって、出血傾向があるのかなーと感じるんですわ」
検査の結果。
「1つは(鉄欠乏性)貧血」
「それは、いつ計ってもだいたい……」
「うん。そうなんやけど、凝固系やっぱり低なっててん。貧血もあって出血傾向もあったらえらいことなんで、鉄剤を飲みつつ……」
「なんか、すごーい」
「何が?」
「いや、だって、私なんて素人やから、『鼻血が出たら耳鼻科に行く』って思ってしまうけど、でも血液そのもに問題がなんて思いつきもしないし」
「いや、あの、局所的な治療は耳鼻科に行くのは正しいねん。だけど、なんで凝固系が低いんっていう話は、別にせんとあかんねん」
「はい」
「あの」
「ん?」
「血液内科というのは、どのような病気を診てくれるところなのですか? 白血病とか?」
「そうやな。悪性疾患でいえば白血病も含まれるねんけど、鉄欠乏性貧血や再生不良性貧血や、そういういろいろな血液に関する病気を診て、『そもそも、なんで貧血になっているのか』ということを、調べたりもしてくれるな」
「そうなんですね。S先生のところへ行ったら、隣が血液内科なんですよ(現在は他の場所に移転)。それで、どういう病気を診てるんかなってずっと疑問に思ってて。外科は癌を診てくれるというイメージがあるから、隣の血液内科も、血液の癌を診るのかなとか、想像していたんです」
「あぁ、なるほどな。全員が悪性疾患というわけじゃないよ」
「そうなのかぁあああ」
ふゆうは賢さのポイントが1上がった!
「まぁ、年末も迫ってきたこの時期に、意外な課題ができましたが」
「はい」
「検査して良かったな」
「はい、良かったです。もし、相変わらず鼻血が止まらなくて、耳鼻科の先生に診てもらう時は……」
「うん、検査結果をコピーしておきますので、そういう事実があるということは、伝えて欲しいねん」
「はい」
「で、鼻血というのは、粘膜なりが傷ついているのだとは思うので、その処置とかが必要であれば、耳鼻科の先生にお願いすることになるねん。そこは間違いがないから」
「はい」
帰りに循環器の先生に会った。
「先生! なんか凝固系がへんだったんです!」
「え゛、ちょっと見せて……あ、貧血はちょっとずつよくなってるやんか」
「はい! 今は鉄剤を飲んだ方がいいそうなんですけど、でも2週間くらいでいいって。頑張る頑張る」
「まぁ、頑張ってください」
寒風吹きすさぶ中で、話を聞いてくださってありがとうございました。
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