子どものころ、特にアトピーがひどかったから、
「あんたが勝手に病気になったのに、恥かくのはこっちや」
っていう祖母や母の言葉を真面目に受け止めてて、自分は恥ずかしい存在なんだと思ってた。
皮膚科の先生に
「治らなかったら怒られる。どうしよう、どうしよう」
って、よく聞いてもらった。
そういいながら、冷暖房ひとつない部屋で過ごす矛盾には気づかなかった。自分も、子どもだったな。
総合病院の耳鼻科へ行くようになって、半年くらい経ったとき
「治らなかったら、怒られるような気がする」
って言って先生に驚かれた。
「僕らは患者さんに元気になって欲しいんやから、そんな、怒ったりしないよ」
って言ってくれはった。
しばらくして、精神科へ行くことになったら、耳鼻科の先生が
「耳鼻科の症状にも、きっと良い影響があるよ」
って言ってくれた。
精神科の先生と話すうちに、耳鼻科の先生がおっしゃったことが分かってきた。
「怒られる」って気持ちは、もう克服したと思ってた。
でも、自分が介護する側に回ったときに、
「今なら、自分が言われてきたことを、言い返していいんじゃないか?」
「私も同じように、やって良いんじゃないか?」
という自分の気持ちに気づいて、自分は立ち直れていないんだと思った。
介護はとっくに終わっている今も、夜中に身体が痛むのは、そういう自分への罰だという気がする。
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