私自身が「かなり、わがままなことを言っているな」と気づいていた。
彼が、私の差し出した手を振り払っても、押しのけても、私自身も含めて誰も咎めなかっただろう。
それでも彼は、私の手を取ってくれた。
彼の領域に近づくことを、一時的とはいえ許してくれた。
今の私に、まずできることは、
「つまらない人間に触れてしまった」
「どうでもいい人間に優しくしてしまった」
と彼が後悔せずに済むように、目標を達成すること。
彼は私がわがままを言いたい状況にあったことを、理解してくれた。
私の気持ちを尊重し、受け入れる優しさを表現してくれた。
そういう彼の気持ちを感じられたことだけで、もう十分幸せだ。
もしも、あなたの重荷になるなら、このことも、「また今度」の言葉も、もう忘れてしまっていいんだよ。
私は、あなたの温かさを、きっと忘れないから。
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