精神科のL先生のところへ行った。順番待ちのときに、雪が降っていることに気付いた。寒いんだけど、綺麗なことは嬉しいことだ。
「おはようございます」
「おはようございます。雪が降ってきましたね」
「そうですね」 ← L先生の表情が変わったのには、気づいた。
手紙を渡す。
「・・・ほぉ!! ウルトラマンゼロ、観に行かれたんですか?」
「はい。ご存じなんですか?」
「ちょっと、耳にしたことがあります」
「あの、観客が5人だったんですよ」
「はははは。貸切って感じですね」
「そうなんですよ。内容的にも素晴らしかったんですよ!!」
「そうですか。良かったですね」
「2年前のが、すごくがっかりしたんで・・・」
「・・・ウルトラマンの魅力ってなんですか?」
「・・・あの、自分も偶然にはまっていったんですけど、19歳の時、南港で『史上最大のウルトラマンフェスティバル』っていうのが、あったんですよ」
「はい」
「そのとき、チラシをたまたま受け取って、未知の単語とかあったんで、周りに聞いたりしたんですけど、わからなかったんですよ」
「はい」
「それで、自力でなんとかしようと、調べたりしているうちに、はまっていったんですよ」
「そうですか」
「ただ、前からの映画で、べリアルっているじゃないですか」
「はい」
「私自身が、べリアルになってたかもしれないって思うですよ」
「へ?」
「あの、べリアルは、外へ向かって、負の感情を発散させているわけじゃないですか」
「そうですね」
「私は、負の感情が自分に向いてしまったことがあって、あの、昨年の今頃『私はろくでもない人間だから、ひどいことを言われても仕方ない、と思うことの何がいけないの?』と、よく言ってたんですけれども」
「はい」
「それって、負の感情が外向きか、内向きかというだけで、『生産的でない』っていう意味では、同じなんですよね」
「あぁあ・・・」
「だから、自分はべリアルになってかもしれない、と思うんです」
「そうですか」
「調子よさそうですね?」
「はい」
「今日、入って来られたときに、すごく表情がいいなぁと思ったんですよ」
「ありがとうございます。ここんところ、顔色もひどかったんで、化粧もして、一人カラオケで気分転換もして、昨日はウルトラマンゼロに会いに行ったんで、良かったです」
「では、お薬なんですけど、2週間後がまた、予約が集中していまして」
「3週間後の・・・」
「土曜日じゃなかったっけ?」
「金曜日です」
「ではそうしましょうか?」
「はい」
「デパスも20錠、お出ししておくんで」
「では、明日一気飲みします」
「ははははは」
「ははははは」
「ちょっと、ドキッとしました(笑)」
「今年一年、ありがとうございました」
「良いお年をお迎えください」
「良いお年をお迎えください」
今日は、リスミー、ハルシオン、デパス20回分をいただいて帰宅する。いつもありがとうございます。ぺこり。
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