精神科のN先生のところへ行った。何か混みあっていた。
「おはようございます」
「はい、おはようございます」
手紙を渡す。
「この腹痛と下痢というのは、どうなりましたか?」
「もう、症状はないので、大丈夫と思います」
「で、この大学の科目履修生というのは、何を学ぶんですか?」
「経済学です」
「何か目的があるんですか?」
「今、仕事で必要な知識を、本やインターネットで調べてはいますが、やはり、基礎的なことが不足しているので」
「そうですか」
「1科目であれば、そこまで負担にならないし」
「ほかに症状は?」
……大学の科目履修生は「症状」なんですかぁあああ……。
「症状は……、あ、試験がありました」
しばらく試験の話をする。
「今回は、症状も安定していて、困ることはあまりなかったようですね」
「いえ、困っています」
「何に?」
「お金」
「それは誰でも困りますね」
「やはり、お金をポンともらうだけだと、いつかなくなってしまいますので、継続的に稼げる方法を知ったほうがいいですね」
「……経済学の勉強をするなら、いつか習うと思うんですがね」
「はい」
「限界効用逓減の法則というのがあります」
「はい」
「物がたくさんあると、だんだん当たり前になっていって、満足感が薄れるということですね」
「はい、なんか聞いたことがあります」
「ただ、お金はいくらあっても、いいですからね」
「はい!」
「では、お薬はいつも通りで」
「え? お金くれないんですか?」
「あげません」
今日も、リスミー、ハルシオン、デパスをいただいて帰宅することになる。ありがとうございました。ぺこり。
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