外科のS先生のところへ行った。
「おはようございます」
「はい、おはよう!! どうやった、調子は?」
「胃の話、乳房の話、両方あるんですけど、何から話しましょうか?」
「じゃあ、乳房から聞きましょう」
「プロラクチン値が高くて」
「・・・ほぉおお・・・」
「で、婦人科のT先生が、何か症状があるなら、カバサールとか使うのもありやろって」
「・・・うーん、私としては・・・」
「・・・としては」
「どのくらい、症状がある? 乳汁は出てくる?」
「出てくる」
「それって、どのくらい困ってる?」
「どの・・・くらい・・・、もう、そういうもんやと思ってるから」
「そうやんなぁ」
「ただ、もし、月経不順がひどくなるとかだったら」
「うん」
「それで、その原因が高プロラクチン血症だと思えるなら、T先生としては、下げる工夫をしたほうがいいって」
「それは、そうやと思うわ。私としては、乳房のことだけを言えば、何が何でも薬を使えとは言わないが、月経の問題が起こるようになれば、T先生の言うとおり、使ったほうがいいと思う」
この後、胃の話をする。
「・・・そういやぁ、乳房のエコーってどのくらい撮ってない?」
「M先生のときは、一回も撮ってない」
「・・・私が戻ってからも撮ってないもんなぁ、空いてるなぁ」
「うん」
「今から、いける?」
「い、いま?」
「うん。女性の技師さんやし、ホンマに丁寧に診てくれるから。行ってみようか?」
「うん、行く!!」
「状況を書いておくけど『分泌物があって、痛みはない』でO.K.?」
「そうです」
エコー室へ行って、撮影してもらう。
「分泌物というのは、白っぽかったですか? ピンクとか、色はついていませんか?」
「あぁ、血が出たこともありますよ」
「え?」
「・・・え?」
「え?」
「・・・え?」
「それは、びっくりしましたね」
「あぁ、まぁ、8年前からそうなんで」
「そうなんですか」
「でも、服とかは私が汚しても、自分でびっくりはしないけど、不用意に置いておくと、家族がびっくりしたり、いい気持ちはしないと思うから、気をつけないといけないって思っているんです」
「そんなに、出たことがあるんですね」
エコーの撮影を終わる。再びS先生のところへ行く。
「結果やけど、(結果の紙を見せながら)ほら、丁寧に診てくれるやろ?」
「はい」
「乳腺症というのはバリバリに映ってる」
「そうですか?」
「でも、へんな塊があるとか、そういうことはないから」
「はい」
「ただ、乳汁が出てくるとなると『この乳管が原因だ』っていうのが、もっと映ってて欲しかったなぁ」
「はははは」
「まぁ、気になってたんやわ」
「はい、そうですね」
「これで、すっきりしたな」
「ありがとうございます」
検査技師さんと話したこと。
「うそ発見機というのがありますが、発汗の量とかだったら、訓練次第でコントロールできそうに思います」
「そうですね」
「でも、内臓の動きとかは、コントロールしにくいから、内臓の画像を、うそ発見器みたいに使えないかなぁって、M先生と話したことがあるんですよ」
でも「『この乳管が原因だ』っていうのが、もっと映ってて欲しかったなぁ」という場合もあるので、うそ発見器にまでは、ならないのかもしれない。
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