「私は○○さんと知り合いです」
「□□さんに会ってきました」
ということが、SNSとかで強調できる時代となった。
「○○さんと知り合い」というのを、単なる共通の話題、会話のとっかかりとして取り上げることは、ごく自然なことだと思う。
ただ「○○さん(有名人であるとか)と知り合いの私ってすごいでしょ?」っていうニュアンスが含まれると、なんだか違う気がする。
○○さんがすごいことを否定するつもりはないんだけど「すごい人と知り合い」だから、という理由だけで自分の価値が高まるわけでは、別にない。
いっぽうで、「○○さんと釣り合うような人間になろう」「いつか、○○さんに恩返しができるような人間になりたい」と努力したりすることには、意味がある。
そういう努力をしている人は、まだ努力の途上である場合には「知り合い!」を強調したりしない。
自分が、それに見合う人間になってからはじめて、「○○さんには世話になって……」と言うものなんじゃないのかな?
自分1人だけで生きていると、1人分の経験しかできないから、人の話を聞き、人の経験を共有することで、複数の人生を味わうということには、意味がある。
でも、人とつながることがゴールじゃない。
時には「つながり」を手放す痛みを味わっても、手放したほうがいい「つながり」もある。
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