回覧板が回ってきたので、月当番のお宅Aさんに持参。
しかし、札を外されているので、次の月当番さんにひきついだのだと思った。
この地域は、半年に一回という長いスパンで当番が変わるので、新参者の私には次の当番さんが分からない。
Aさん宅にインターフォンを押して、お伺いした。
応対してくれたのは若い方だった。
「すみません、私も留守番でして、よく分かっていないので、Bさんのお店は開いていますよね? そちらにお聞きになったほうが確実かと。まだ、うちだったらごめんなさいね」
「ありがとうございます。よいお年をお迎えください」
「よいお年をお迎えください」
で、Bさんのお店へ。息子さんがおられた。
「町内会のKですが、月当番さんをご存知でしたらお教えいただけたらと思い……」
「あぁ、あんたが、新しい人やね」
「はいっ! よろしくお願いします」
「お母さん、次の月当番さんってどこ?」
「Cさんだわぁ」
「ありがとうございます。よいお年をお迎えください」
「はい、よいお年を!」
そのまま、Cさん宅へ。
「お忙しいところすみません。次の月当番さんはCさんでお間違いないでしょうか?」
「……あぁ、そうだねぇ。うちなんだけど、まだうちも札(月当番・防犯当番の)をもらってないのよねぇ、まだ」
「あ、それでしたら、Aさんのお宅へ一度お戻しします」
「でも、それじゃあ、あなたが手間でしょう?」
「ただ、Aさんにしても月当番の札をCさんにお渡ししにきはりますよね?」
「あ、そうね。そうだよね」
「だから私、Aさんところへお返ししてきます」
「ごめんねぇ」
「いえ、良いお年をお迎えください」
「はい。お互いに良いお年を!」
一見、面倒なことが起こっているように見えるけれど、思いがけず皆さんのお顔を見てご挨拶できたことは、とてもよかったと思う。
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