もう3年も前になる。
ある方から「医事新報2007年8月11日号に『めまいとストレス』という記事があるよ」というご連絡をいただいた。
医事新報2007年8月11日号 71ページより
【引用始まり】 ---
この疾患の原因解明および根治療法に関するbreak-through が得られるものと信じている。
【引用終わり】 ---
break-through...カッコいい言葉だけど、意味は何???
http://ja.wikipedia.org/wiki/Breakthrough より
【引用始まり】 ---
進歩、前進、また一般にそれまで障壁となっていた事象の突破を意味する英単語。
【引用終わり】 ---
実は、最近になり「ブレークスルー」という言葉と再会をした。
『Dr.林のこころと脳の相談室』【1609】うつ病にスポーツや歌は有効なのでしょうか
http://kokoro.squares.net/psyqa1609.html【引用始まり】 ---
「やりたくてもできないのに、どうやったらできるようになりますか?」と聞くと、「そこがブレイクスルー(突破点)なんだ」というご回答でした。でたらめです。
もし昼間気分が悪くなったらどうしたらいいのか尋ねると、歌を歌うのが良いとのことでした。もはや言うべき言葉がありません。
【引用終わり】 ---
2009年の6月頃、私には自分の殻を破ることができる、大きなキッカケがやってきた。
■不謹慎かもしれないが「うまい」と思った絶縁メール 09年06月06日(土) 22:07
http://www.mypress.jp/v2_writers/fuyuu/story/?story_id=1835800【引用始まり】 ---
「私はふゆうと付き合いたいと思っているが、配偶者が病気の人との付き合いを嫌がっている。だから今後のお付き合いは、遠慮したい」という絶縁メールが来た。
【引用終わり】 ---
決して強がるつもりはない。ただそのときは、「うまい」という気持ちが、頭のなかの全てを支配している状態だった。
別離の悲しみよりも、喪失感よりも、今までのつらかったことも、悲しかったことも、苦しかったことも、その瞬間には吹っ飛んで、頭の中がクリアになっていく感覚を味わった。
私の中の「太陽」が急に輝きを増し、まるで私自身が太陽になったような、なんとも言えない爽快感。後で調べてみると「雲の切れ間から太陽がさしはじめること」もbreakthroughと表現することもあるらしい。
やがて「私はライターなのだから、書くことで決着をつけよう」と決めた。そして、自分が体験したことを、書き始めた。喘息手帳とブログに残していた記事と、そして心に残っている記憶をもとに、身動きが出来なかった自分が、自分の殻を破るまでのことを、何日もひたすら、書き続けた。
できあがったのが「メニエール病再発の記録
http://fuyuu.at.infoseek.co.jp/op/saihatsu.html」。
書くことを通して気づいた。
自分に注がれていたのは、ひどい言葉や悪意ばかりではない。
本当に私を心配してくれた人は、確かにいたのだ。
そう気づいたのは、自分の殻を破ることができたからだろう。殻に閉じこもっていたら、見えなかったであろう、人の優しさ、温もりがやっと見えてきたのだった。
初めてbreak-throughという言葉を知ったときの深いインパクトと、そして自分の中の太陽が再び輝き始めた瞬間の喜びを、私は忘れない。
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