幼い頃の記憶が、脳の作用によって書き換えられていたり、イマジナリィ・フレンドが存在したという人も結構いると思う。
そして、幼少時に親しかった人でも、長年の断裂の後に再会すれば、別の人と勘違いしてしまうということもある。
そういうった記憶の曖昧さ、勘違いなども含め、
「幼少時の思い出は、貴くかけがえのない、しかし不確かなもの」
と認識されるのだろう。
ロスト・メモリーの舞台は、自然豊かな小さな島で、少女たちの遊ぶ様が幻想的に描かれ、ノスタルジックで美しい映像が続く。
しかしながら、子ども独特の短絡的な考え、恐ろしい結果を招く行動も、淡々と描かれていくその様が、最後の病院でのシーン、つまり現代的な設備の中で、叫び・興奮などを伴って描かれる現実の世界でもたらされる恐ろしい結末を際立たせている。
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