2009年に『アイシテル~海容~』という漫画を買った。
買った年をはっきり覚えているのは、私にとって介護の終了の時期と関連が深いため。
「少年が少年を殺めてしまった」という事件の、被害者家族・加害者家族のことを描いた内容。
とても印象深い言葉や台詞が全体にちりばめられていて、私にとって忘れられない作品だ。
昨日、ふと思い立って読み返してみたのだけど、加害者の親が手紙に書いた内容が昨日は目に留まった。
「息子がそこに居るのが当たり前だと思ってた」
「だからこそ、息子をしっかり見つめていなくて、彼の変化に気が付かなかった」
「息子が助けを求めていることに気付かなかった後ろめたさが、逆に息子を叱りつけるという行為につながり、勇気を振り絞って助けを求めた息子を、奈落の底に突き落とした」
介護が終わった直後は、別の部分に注目したことをおぼえている。
たしか「いくら頑張って子育てをしても、ホンの10分気が緩んだだけで、あるいはホンの1日心を離しただけで、すべてが崩れ去ってしまう」というような部分だったと思う。
でも、今は先に書いた部分が心に残る。
同じ出来事が起こっても、自分の心の状態によって受け止め方が変わってくるのだなぁと、改めて思う。
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