外科のS先生のところへ行った。
「おはようございます」
「はい、おはよう」
「めちゃ早く呼んでもらって」
「今、たまたま空いてるねん」
「そうですか、ありがとうございます」
「変わったことは? 胃痙攣が増えたという話があったけど」
「幸い、ネキシウムをいただいてからは、減りました」
「そうですか」
「えっと、聞きづらいことを、お聞きしないといけないんですが、もうどう聞いても、同じなんで」
「うん」
「……というわけなんですが」
「うーん。サイトテックを使っている理由は、ボルタレンSRとかをいっぱい使っているという理由やんな?」
「はい」
「で、胃の粘膜の保護という目的が達せられるのは、このお薬なんやけど」
「はい」
「……条件が変わってきたのなら、サイトテックでの治療を諦めて、プロトンポンプ阻害薬で治療していくという方法は、ある」
「そうですか。ただ、こちらも、緊急に変えてもらわないといけないわけではなく、条件が変わった場合のことを、お聞きしておきたかったんです」
「うん。その考えは分かるよ」
「今日、どうするかやねんけど」
「はい」
「何が何でも、サイトテックを使わなければならない、とまでは言えないから」
「はい」
「もう『今日から、変えたい』ということなら、それでもいいよ。ただ、今まで、ちょうどいい具合に効いてきたお薬なんで、続けたいということであれば、それでいいです」
「続けたいです」
「わかりました。それなら、いつも通り出しますんで」
「はい」
「まずいと思ったら、自己判断でやめてください。やめた上で来て貰ったら、新種のプロトンポンプ阻害薬を出していくようにしますので」
「はい、ありがとうございます」
「しかし、人生って何が起こるや分からんなぁ」
「そうですね。あの」
「ん?」
「その流れは、不自然だと思いますか?」
「いや、別に軽蔑すべきことでも、忌み嫌うべき何かがあるわけでも、ないと思うで。ちょっと言葉のチョイスがストレートすぎるだけやろ(笑)」
「でしょうか(笑)」
「他の先生には話してる?」
「まだ、P先生にだけ」
「そうか」
「明日T先生の診察で、話します」
「うん、早めに言っておかないと。すぐ対処できるようにしたほうがいいから」
「はい」
「これから、まぁ、楽しんだらいいやろ」
「そうですか? ただ、これまでの経緯がどうであれ、人間の気持ちは変化するので、今後また、何か変わってくることは普通にあると思います。そこは、それこそ自己判断で(笑)」
「うん。まぁ『思ってたのと違う』っていう、びっくりすることは出てくるかもしれへん。そうなったときに、自分がしっかりしていられるようにな」
「はい、そうですね」
ありがとうございました。ガスター、サイトテックをいただく。
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