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普通の日はないんですか!?

「大きな波に流されるのでも、逆らうのでもなく、波に乗って進みなさい」と、教えてくれたのはあなたでしたね。

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魂の安定

外科のS先生のところへ行った。
案内のディスプレイに、自分のナンバーが表示されたことに気づいたとき、S先生が診察室から顔を出してちょっと廊下を見渡したけれど、自分に気づかずにドアを閉めてしまった。

改めてドアを開ける。

「おはようございます」
「おわ、はい、おはよう」
「……」
「……今年もよろしくお願いします」
「よ、よろしくお願いします」

どたばた。

「さて、調子はどうでしたか? 前は、同じ薬を投薬していて……」
「はい。あの、既に解決したことですが、念のため。12月に、一度とてもひどい下痢をして、その後目の前が真っ暗になって台所で頭を打ったり……(耳鼻科の話と重なるので省略)」

「そうか。補中益気湯は、手術後で体力がなくなっている人にも使うから、(耳鼻科の先生は)そういう感じで処方してくれたんやろな」
「はい!」

「それと、乳腺の話なんですが、T先生からも聞かれていて」
「うん」
「あの、(持参した水着を見せながら)汚れてはいますよね?」
「うん、ホンマやな」
「で、カバサールという薬を飲んでいて、T先生が『いつ止めるか』ということを、話題にされているんですね」
「はああ、なるほど」
「これまでは、プロラクチンの値を安定させ、結果的に排卵とかも安定して起こるように、という意味合いで出してくださってたんですが、今は排卵に関しては気にしなくていいじゃないですか」
「ん?」
「オーソを飲んでいる以上は」
「あ、そうか」
「そのために、今の状況だったら、乳汁を止めるためというのがメインになってるけど、いつ止めるか……」

「僕としては、カバサールを止めたら、乳汁の件については悪化するかもしれんとは思う」
「はい、そうですね」
「ただ、いろんな種類のお薬を飲んでてつらいとか、止めてみたいという何かがあるなら、僕としては『なんとしてでも飲め』とは言わない。数か月前には、オーソを飲むということなんて、想像もしてなかったから」
「はい」
「これまでとは違う条件で、カバサールを止めてみるというのなら、アリかなとは思う」
「はい」

「で、ちょっと、乳房のチェックしておきたいんで」
「はい」
「横になれる?」
「はい」

横になる。看護師さんがヘルプに来てくださる。

「うん。傷の痕は、事情を知っている人が見たら分かるという状態やな」
「はい、そうですね。興味津々だった人もいますけど(笑)」
「ははははは(笑)」

「……今、特に分泌物が多い、検査が必要だという感じでもないので」
「はい」

椅子に戻る。

「T先生にメッセージを書いてください」
「はい(書く)」

ふと、P先生のことを思う。大した病気じゃない私に、内服薬を処方してくださったばかりに、私が色んなことをしでかすのに付き合わされて、災難だったよな、と。
でも、S先生やT先生はもっともっと長い間、それに付き合って下さっているのだ。

「まぁ、いい生活してるんやな」
「ん?」
「だって、魂が安定してる感じがするもんな」
「た、魂…」
「それが、大事やで、何よりな」

今日もありがとうございました。ガスター、サイトテックをいただくことになる。

S先生は、私に何かあるたびに「冬来りなば春遠からじ」という言葉を実感させてくれたけれど、今はなんとなく「冬もまた楽し」って感じられる。

地元の駅から家に向かう途中、消防車2台、救急車、パトカー2台、消防車2台の順で私を追い越して走っていく。
何があったのだろう?

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