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普通の日はないんですか!?

「大きな波に流されるのでも、逆らうのでもなく、波に乗って進みなさい」と、教えてくれたのはあなたでしたね。

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泳げるのですか?(その1)

精神科のN先生のところへ行った。

「おはようございます」
「はい、おはようございます」
「手紙を書いてくることができなくて」
「いいんですよ」

「あの、調子が悪かった日があって」
「どのように?」
「夕方になると冷や汗がいっぱい出て、わけのわからない怖さみたいなものが押し寄せてきて、吐気とかがしてきました」
「パニック発作みたいなものですか? 身体の症状によるものではなく?」
「あの、いちおう脈拍だけはとっさにみたんですけれど。初めのうちは1秒に2回とか打っていて、そのうち、2分、3分以内には脈も落ち着いてきました」
「それなら、身体的な理由ではなさそうですね」
「はい、たぶん」

「引っ越したばかりでもないし、もう怖いという段階ではないですよね?」
「そうですね。あの、その日ってすごい寒くなったので、そのせいかなとは思ったんですけど」
「あぁ、なるほどね。窓なんかには、防犯の何かをしていますか? フィルムとかサッシとか」
「一応、セキュリティ会社のサービスは利用しているのです。表札も、堅い印象の事業用表札にしています」
「それがいいですね。女性の方がご主人さんを亡くされたという場合なんかもね、表札はそのままにしている方もいますよ」
「そうですね、そういう方、私も知っています」
「その日以降に、きわめて調子が悪くなったとか、そういうことはありましたか?」
「いえ、その2日だけで治まっています。日が経ってないからかもしれないけど、その日も朝から悪かったわけではなかったし」

この後、防犯についていろいろ話す。

「で、免許はもう手に入ったのですか?」
「いえ、週明けに届くはずなのです」
「そうですか。これからどうするのですか?」
「あの、ボートスクールとかで、免許を取った人のための教室とかがあるので、参加したいです。それと、水着とウェットスーツ欲しい!」
「失礼ですが、泳げるのですか?」
「はい! 私、小学校3年生くらいまで泳げなくて、親がスイミングスクールに入れたんですよ。夏休みだけとかだったんですけど」
「はい」
「で、そのスクールが自分には合っていたみたいで、水の中にいるのが好きになったんですよ」
「そうだったんですか」
「だから、スピードを出してとか、上手に泳ぐとかは無理だけど、もし落水した場合のとっさの泳ぎとかくらいは、できます」
「それなら、安心ですね」

今日はリスミー、ハルシオン、デパスをいただいて帰宅する。ありがとうございました。

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