素人があれこれ考えただけですので、医学的な部分で誤りがあるかもしれません。メニエール病の症状としては、めまい、耳鳴り、難聴などの「自分にしか分からない症状」もあります。一方で「他人に見えてしまう症状」もあります。
・嘔吐してしまう
・立てなくなってしまう
・過呼吸気味になる、過換気症候群になる
・冷や汗をかく
といったことです。
こうした場合に、自分が一人でいる分にはいいのですが、他人が一緒にいるとき、外出中のとき、あるいは、入浴中などの場合に、気になることがあります。
「他人に見られたら恥ずかしい」
「他人を驚かせてしまうのではないか」
こうしたことは、とても気になります。特にもともと「他人の目を気にする」という性格を持っているといわれるメニエール病患者には、とても気になる部分ですね。
先日より「友人・知人に黙っておくこと」について、何回か述べてきました。これは「友人・知人にとっても、事前に『そうなるかもしれない』と知らせておくことは、突然、嘔吐したり、立てなくなったりして、心配をかけるよりはいい」という意味もあって、書いてきました。ただ一方で「私は病気よ!!」と言い立てることも、マナーとしてどうか、という問題があります。
私自身も、対人不安・対人恐怖を持ちやすい傾向があるのですが、不安・恐怖からの回復途上にあるときに、実践して役立った方法があります。
それは「長く付き合おうと思わない」ということです。
人と会うことがあって、少ししんどいなと思ったら「ともかく、会っている2時間だけは、無事に過ごせるならば、それでいいじゃないか」と考えるようにしたのです。「長く付き合おう」と考えると「今、会っている間に『上手く』振舞わなくては」と思ってしまうのです。その結果、肩に力が入り、一つでも失敗すると「もう駄目だ」と考えていく、という結果になります。「とりあえず、この人と会っている2時間だけは、『無事に』過ごそう」という考え方が、自分を楽にしてくれました。
メニエール病についても、何も「今日伝えられなかったから、もう一生伝えられない」ということでは、ありません。どうしても決心がつかないならば、明日でも、明後日でもいいのです。
ただし、この考え方は、一生続けるわけにはいきません。「人と会うのがしんどいな」「約束があるのに、キャンセルしてしまおうかな」と考える傾向のあるときには、役立つというだけです。何度も接していくにつれて「打ち明けても大丈夫な人か」「そうでないか」が分かってきます。
それまでに、自分がメニエール病について理解をすることが、まず大事です。それか、「私は病気よ、かわいそうだと思って!!」という言い方ではなく、「なぜ打ち明けるのか」「どういうことをわかって欲しいのか」ということを具体的にしておくとよいでしょう。
「めまいや難聴のあるときは、不安なのでそばにいて欲しい」
「逆に、光や音が苦痛に感じるので、離れていて欲しい」
これらは、患者個人個人によって、違います。これらのことを、「自分はどうか?」ということを、明確にしてから話すようにしましょう。
やや難しいのは、恋人に打ち明けるかということです。恋人というのは、「将来を二人で作っていけるかどうか?」という問題もあります。やがては、一緒に暮らすようになるかもしれません。そのため、友人・知人に打ち明けるよりは、早く話をするほうがいいでしょう。残念ながら、「どんな病気であれ、病気がある人を、どうしても受け入れがたい」「一緒に将来を作れない」という意見の人もいるので、そうした「将来につながる」という前提で付き合っている恋人には、早く打ち明けるほうがいいでしょうね。
話の途中で出てきた「入浴中の発作」について、少し述べておきます。浴室というのは、とても危険度が高い場所です。メニエール病の人だけではなく、シャワーのお湯が耳に入った場合なども、めまいが起こりますし、床が滑ったり、湯気で曇っていて視界が悪かったり、温度差が大きく血圧の上下がしやすかったりと、実は浴室というのは、危険度が高いのです。誰かがメニエール病で困る、というときは、バリアフリーのことを、考えてみるためのよい機会といえます。滑らないようにマットを敷くことや、手すりをつけるといったことも、浴室の安全確保のために、役立ちますよ。
素人があれこれ考えただけですので、医学的な部分で誤りがあるかもしれません。[0回]
PR