素人があれこれ考えただけですので、医学的な部分で誤りがあるかもしれません。内リンパ嚢開放術を受けるなり、内服をするなりして、めまいが起きなくなったときに、どういう人生が待っていると思いますか? 私の実感としては、手術を受けるほど重症になると「めまいのない人生を想像できない」という点が、意外に怖い点ではないかと思っています。
想像できないと消極的になります。
私は実は、メニエール病以外にも、何度もこの失敗をやっています。たとえば私は、子宮内膜症なので出血が多く、月に3日しか出血の止まる日がない、というのが当たり前になっていました。お医者さんから色々な提案をされるのですが「出血があっても、かまわない(止まったら、どんな状況になるのか想像できない)から、むしろ、もうこれ以上悪くなるのは、ごめんだ」という心境になってしまいやすいのです。
メニエール病の治療を受けたとき、お医者さんは、めまいを治してくれるかもしれません。しかしこれから「想像もできなかった人生」に足を踏み入れるのは、自分自身です。たとえ「めまいさえなければ、人生がもっとうまく行く」と思い込んでいて、治療に一生懸命になっていた人にとっても、想像も出来なかった人生に足を踏み入れるのは、怖いものです。
そして、今まで全力で戦ってきた相手がいなくなった途端に、力が抜けたような状態になるのは、誰しも経験がおありでしょう。それは仕事でも人間関係でも同じ。「あいつに負けたくない」「あいつがいなくなりさえすれば・・・」と思っていた相手が、突然いなくなる、これは非常なるストレスなのです。
メニエール病と付き合ってきた時間が長ければ長いほど、力が抜ける程度も大きいでしょう。
がくんと力が抜けたこの時期を、乗り切ってください。
やがて「新しい人生」に踏み出すのではなく、「今までの人生の続きだ」ということに気づくときが、やってきます。「今まで歩いてきたんだから、これからだって」という気持ちになれれば、しめたものです。
人生はまだまだ続きます。
素人があれこれ考えただけですので、医学的な部分で誤りがあるかもしれません。[0回]
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