朝日「死に神」報道に法相激怒 「死刑執行された方に対する侮辱」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080620-00000924-san-soci朝日新聞社の報道を見てみる。
http://www.asahi.com/national/update/0620/TKY200806200165.htmlこの下の「こんな記事も」は、鳩山法相に関する記事を、自動選択機能で機械的に抜き出したもののはずだが、なんだか鳩山法相の発言内容について、どうのこうのいう記事ばかりが並んでいる。まったくの偶然なのだろうけれど・・・。
こうした問題で、鳩山法相が「法相」であるだけに、難しいものがある。朝日新聞側の表現の自由と、報道された内容が「罵倒」「侮辱」「名誉毀損」などにあたるかといった問題は、個々の事例によって異なり、裁判で争われる場合も多い。
このことから、鳩山法相が、個人的なレベルで腹を立てるのは、十分分かるのだが、「法相」としては簡単に「こんな表現はいけない」ということは、なかなか難しいだろうと思う。
死刑執行というのは、人間の生命について、人間がコントロールするという、非常に重要な問題をはらんでいる。そうした「人の生命をコントロールしていいのか」ということや、冤罪だった場合に取り返しがつかないから、ということも、議論されている。
「死に神」という言葉には、衝撃的な言葉であることも、もちろん問題ではある。スポーツ新聞などで、インパクトの強い衝撃的な言葉を使うことで、読者の視線をひきつける手法は、結構たくさん行われている。「○○(有名人)誘拐!! 未遂」とか、新聞の二つ折りの折り目を開けてみて、初めて全文が分かるような構成になっているものもある。
私としては、鳩山法相が「死に神」と呼ばれることで、まるで「個人の判断」で死刑執行をしているように思われると、それも危険ではないのか、と思うのだ。死刑という判決を出すまでには、裁判で争われた長い経緯があり、死刑確定後の執行に関しても、「いつまでも執行しないのもどうか?」「いや、死刑廃止といった議論もある」とさんざん議論されてきた経緯があるはずだ。それを「死に神」と呼ばれることで、鳩山法相の個人的な判断のような色が出てしまう、ということも、問題ではないのだろうかと思う。
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