ようやく耳鼻科のK先生の診察を受けることができた。K先生は、学会だったので。
「ふゆうさん」
「申し訳ありません」
「いや。ハント症候群でほぼ間違いないと思うけど、麻痺の程度を診せてな」
マスクをとる。
「いーって言ってみて」
言ってみる。
「次、うーって言える?」
……途中までできるけど、口が途中で緩んでしまう。
「次、目を閉じてみて」
閉じてみる。
「目の周りは動くね」
「はい」
「右のほうが、口角が上がりにくいね」
「はい」
「口を開けられる?」
……できない。
「ちょっ、ちょっちょっと待って、なんとかして開ける!!」
……できないので、両手で口をこじ開けて、先生が舌圧子を入れて診てくれた。
「次、舌を出してみて」
出してみる。
「ん?」
「ん?」
「麻痺は右側やな?」
「はい」
「おかしいな、左に曲がる」
「え? 変ですか?」
「変だね」
Σ( ̄□ ̄)!!
「両手を上げてみて。一緒に」
上げてみる。
「両手挙上はO.K.」
「関係があるのですか?」
「うん。脳の方の障害とか、万一あったら困るやん?」
「はい」
「聴力は、いつもの結果と変わらないね」
「はい。自分でも、よく聞こえているという気がしました」
「今、どういう感じの症状あるかな? 水は飲める?」
「あの、土曜日までは、食べたもの、飲んだものが口から出てきたけど、土曜日の夕方にはそれがなくなって、逆にしゃべりづらく、上あごとか舌とかが、乾いたみたいになって……」
「……あのな(笑)、しゃべり方が、怪しい外国人みたいやな(笑)」
「ははははは(笑)。自分では、初音ミクみたいと思ってるんですけど」
「まぁ、もともとおもろいキャラやからな(笑)」
それは、症状と因果関係ないと思う。。。
「いや、あのね……、しゃべるのが、どうしんどい?」
「上あごとか、首とか、そのへんが動きにくい」
「……よし、脳のほうが気になるので、やっぱ診てもらおうか」
「脳?」
「うん」
「え、でも、私もともと頭おかしいよ?」
「いや、まぁ、ね。はははははははは、はははははははは」
この後、K先生の爆笑ぶりは半端じゃなかった。。。
院長先生のところへ行って、MRの予約をしていただくことになった。
院長先生は「ヘルペスにかかってから、麻痺が出てくるまで、どういうことになっていたのか」を聞いてくださった。
怪しい外国人の口調で一生懸命話した。
院長先生は、次のことをおっしゃった。
●血流が悪い状態が続くと、麻痺の治りが悪くなる。
●同じ姿勢を長時間続けるとかしないで、軽く運動したりしよう。
K先生、院長先生、ありがとうございました。ぺこり。
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