「いけますか？」「無理です」

精神科のN院長先生のところへ行った。

「おはようございます」
「はい、おはようございます」

手紙を渡す。

「おぉ、試験合格おめでとうございます」
「ありがとうございます。これから、5年に1度更新をするのです」
「がんばってください」

「放送大学の授業……経済学のどのあたりから？」
「初歩的な……『経世済民』とか、『希少性とは』とか」
「なるほど。授業は面白かったようですね」
「はい、テンポがよくて」

「……ホクナリンテープとは、なんでしたかね？」
「β2刺激剤」
「これを使ったら、楽になりますか？」
「はい。でも、できるだけ、使う期間を最小限にしたほうがいいそうです」
「そら、そうですね」

「そういうことであれば、夜中はよく寝れてましたか？」
「まぁ、目は覚めたりしたこともあるけど、その時期、月経困難症とかも重なってたんで、『なんで目が覚めたか？』というと、よくわからないです」
「昼寝は？」
「ここ数年したことがないですね」
「もともと、睡眠時間は短かったですね？」
「はい」
「今は、5，6時間かな？」
「はい」
「それでも、いけてるんならね」
「はい。休みの日とかはがーんと寝ます」
「それでえぇでしょう」

「お薬は、いつも通りでいけますか？」
「無理です」
「……なんで無理(笑)？」
「そこは、△△△とロヒプノールと○○○と◎◎◎を混ぜて飲まないと」
「ロヒプノールはねぇ。寝るだけでしょう」
「はい」
「飲んでたこと、あったねぇ」
「ありましたね」
「でも、△△△を一緒に飲むと、呼吸抑制が起こるので、やめておきましょう」

今日も、リスミー、ハルシオン、デパスを頂くことになる。

受付にて。
「あの、明日、誕生日やねん！」
「あ！」「あ！」←二人
「え！」←ふゆう
「おめでとうございます」「おめでとうございます」←二人
「ありがとうございます」
「そういえば、前に来たとき、言ってたなぁ」
「言ってたよん」
「物忘れが激しなってなぁ(笑)」
「私が、ここに来たとき、まだ幼気な学生やったけど、それだけ時間経ったってことやな」
「はははは(笑)」「はははは(笑)」←二人
「ははははは(笑)。ありがとうございました」

ぺこり。