「大きな波に流されるのでも、逆らうのでもなく、波に乗って進みなさい」と、教えてくれたのはあなたでしたね。
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耳鼻科の先生に、めまいの状況を話すときには「自己診断は避けること」が大切です。
「□□病かもしれない」と決め付けてしまうと「□□病らしい点」ばかりが目に入り、「□□病らしくない点」には目をつぶってしまうという特性が、人間にはあるのです。
耳鼻科の先生には、
●ぐるぐると回転するようなめまいであったか?
●ふらふらと揺れるようなめまいであったか?
を伝えましょう。難聴、耳鳴り、吐き気、その他の症状が起こることもありますが、めまいを初めて経験して驚いている方は、そこまで冷静に観察できませんので、「そこまでは、わかりませんでした」という答えでもかまわないでしょう。
自分の思い込みは捨てて、先生はどういう病気の可能性を考えているのか、素直な気持ちで尋ねることが必要です。
■「めまい=メニエール病の症状」とは限りません。
めまいを起こす可能性のある病気は、次のようなものがあります。
ただし、素人がまとめた内容ですので、過不足等あると思いますが、参考程度になさってください。
めまいの原因
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/mimi/memai.html
メニエール病の確定診断をいったん受けた場合でも、たとえば脳の病気などに、新たにかかってしまった場合には、その症状としてめまいが表れる場合もあります。
めまいの原因を調べるための検査は、次のようなものがあります。
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/mimi/kensa.html
■ちなみに、私の「めまい」に関する失敗談を書いておきます。
「こんなこともあるんだなぁ」「めまい=メニエール病、という決めつけはいけないんだなぁ」という意味で、参考程度になさってください。
●右足の蜂窩織炎を長引かせた結果
2007年4月でしたが、右足の靴ずれがもとで、蜂窩織炎になりました。蜂窩織炎とは、皮膚の深いところや皮下脂肪組織などに細菌が感染し、炎症を起こす病気です。私の不注意で、4ヶ月に3度ほど再発をさせてしまい、その間、右足を引きずって歩いておりました。
すると骨盤の位置が、一目でわかるほど歪んでしまいました。左右の高さも違いますし、やや左後ろにむかってねじれてもいました。
ようやく蜂窩織炎が治ったのですが、しばらくは「椅子から立ち上がろうとすると、体のバランスが取れないような、視界が歪むような変な感覚」「長時間、同じ姿勢でいると、車酔いをしたときのような、気持ちの悪さ」が起こることに、悩まされたものでした。
●パニック障害と決め付けて自滅
メニエール病再発の記録「疲労蓄積のサインはあった」
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/saihatsu.html#3
道路工事の影響で、バス停が非常に怖い位置に移動されておりました。「こんな怖いところで、10分もバスを待つなんて、できれば逃げたいなぁ」と思っていたら、冷や汗、動悸、吐き気、顔面蒼白などの症状が現れたので「道路が怖くてパニック発作が表れたのだ」と思い込みました。
パニック発作への対処としては「特段の対処をしないこと(矛盾するようですが)」が大事ですので、そのまま婦人科へ行きました。するとT先生が「あまりに吐き気がひどいので、プリンペラン(制吐剤)を注射しよう」とおっしゃいました。
結果的にこれが、メニエール病再発のサインであったのだと思われます。
ちなみに、上記の状況は、「パニック発作にしては、おかしな点」があります。
「バス待ちから、バス乗車、徒歩、病院到着、そして診察」まで、1時間以上経過しているにも関わらず、症状は持続していました。パニック発作ならば、30分以内に消失することが多いのです。
パニック発作と決め付けていると、このような「異質な点」に目が向かなくなってしまいますので、注意が必要です。
●急性胃腸炎による脱水症状
急性胃腸炎のときには、吐き気や下痢、発熱による発汗で、脱水症状が起こることがあります。すると、脳の血液循環が悪くなり、めまいが起こりやすくなります。私も2009年の夏にこのようなことがあり、Y先生からご説明をいただいたことを憶えています。
急性胃腸炎にまではならなくても、夏場は誰もが脱水気味になりますので、めまいを起こしてしまう方も増えるようです。気をつけましょう。
●鉄欠乏性貧血によるふらつき
2010年の夏ごろに、鉄欠乏性貧血が偶然見つかり、治療を受けておりました。
http://www.mypress.jp/v2_writers/fuyuu_no_mimi/story/?story_id=1929654
このときには「力が抜ける」「朝目が覚めると、体が鉛のように重い」「低音の耳鳴りがする」という感じがありました。
メニエール病でめまい・ふらつきが起こったときにも「足を踏ん張ることができない」「何かにつかまっていないと怖いので、しゃがみこむ」などの状況になる人はいるでしょう。
私自身、鉄欠乏性貧血だというのは、想定外だったので「耳の調子が悪いかなぁ」と決め付けてしまっていました。このときは、鉄剤を飲みながら、食事内容を見直すことを心がけ、3ヵ月ほどで回復することができました。
●アナフィラキシー
アレルゲンについては、伏せておきます。このときは、お正月明け・真冬だったので、ハイネックで長袖の服・長ズボンで皮膚が隠れており、じんましんができていることに気づきませんでした。呼吸が苦しくなっても過換気症候群(パニック発作みたいな感じ)だろうと思い込んでしまいました。
さすがに変だと思ったのは、口の中がぼこぼこと腫れてきて、声が出せなくなってきたときでした。救急外来へ行ったほうが良いかと思い、立ち上がろうとするのですが、脳貧血のような感じになったり、手足に力が入らなくなったり、体のバランスが取れなくなったり、という状況でした。
私はアナフィラキシーに関する知識が無かったので、「じんましんが出ているかどうか確かめる」ということをせず、結局は救急外来の先生が、服をめくって確かめてくださいました。
「症状がいったん落ち着いても、数時間経って表れることがあるので、注意してください。運動誘発性アナフィラキシーというのもあるので、できれば徒歩では来ないで、車に乗せてもらったりしてくださいね」と教えていただきました。
アナフィラキシーに関しては、下記サイトが参考になりますよ。
アナフィラキシー対策フォーラム
http://www.anaphylaxis.jp/index_flash.html
■結論
「自己診断・思い込みは避ける」ことが、とても大切です。
K先生に教えていただきました。
■内リンパ嚢開放術の適応とならない場合とは、どんな場合でしょうか?
1.高齢者や合併症のある方に対しては、全身麻酔の手術治療は慎重になります。メニエール病では死にませんが、メニエール病の手術で全身麻酔が脳や心臓の負担となり、命にかかわるようなことになれば困りますので。
2.唯一聴耳つまり片方が全く聴こえない方の、残された良い方の耳がメニエール病になったときに、良い方の耳を手術するのは慎重になります。手術によって数%でも聴力が悪化する可能性があるからです。
しかし、1も2も慎重に対処法を考えるということで、手術をしてはいけないという条件ではないと考えてます。
あと手術治療を選択するのに慎重になる場合とは、患者さんがあまりにも手術結果に厳しい条件を付ける場合です。たとえば、絶対にめまいが再発しないようにしてくれとか、聴力を絶対に上げてくれとか。
ですから、メニエール病患者さんにあなたは手術適応外です、というケースは非常に珍しいことです。
・・・ありがとうございます。勉強になりました。
■ここからは、私の個人的な考えなので、興味のある方だけお読み下さい。
当方へいたただくお問合せで「□□さんが、△△と言って・書いているけれど、本当ですか?」というものがあります。一人の意見だけではなく、多くの方の意見を聞いて、物事を決めようという姿勢は、とても良いことだと思います。
ただ、情報を得ることには、弊害もあることは知っておいて頂きたいのです。
■人間には「知りたい情報だけを知ろうとする」という特性があります。
「内リンパ嚢開放術を受けて、メニエール病をすっきり治したい!!」と思っているときには、「内リンパ嚢開放術によって、めまい発作がすっきり治った」「難聴の進行を止められた」「仕事に復帰できた」・・・、などの「自分に都合の良い、知りたい情報」だけに目が行ってしまうことがあります。
しかし、残念ながら「100パーセント絶対に成功する手術」というのはありませんので、リスクについても理解しておく必要はあります。
逆に「内リンパ嚢開放術を勧められたが、怖くて受けたくない」という人もいます。その場合には「手術を受けたが効果がなかった」「メニエール病が再発してしまった」という情報を中心に集めてしまいがちなのです。
このように「自分に都合のいい情報だけを集めようとしてしまう」という人間の特性について、理解しておく必要があるでしょう。
■人間には「見たいものだけを見ようとする」特性があります。
「イソバイドを飲んでも、めまいが止まらない」としても、すぐに内リンパ嚢開放術を受けるのがいいかどうかは、わかりません。イソバイドの増量や、他の内服薬との併用や、薬を続けていくことで改善するケースもあるからです。
にもかかわらず「手術を受けたい」という結論が先にあると、現状を正しく認識できなくなります。めまい発作が起こるたびに「ほらやっぱり良くなっていない」と思ってしまう、「発作が起こってない期間もある」ことに、目が向かなくなってしまうとしたら、非常にもったいない話だと思います。
逆に「手術を受けたくない」という結論が先にあると、「手術以外の治療法で、なんとか効果を得なければならない」と必死になってしまいます。「手術を受けなくても良い理由」を探し出して、時間稼ぎを重ねた結果、取り返しがつかないほどメニエール病を悪化させては、元も子もありません。
■目標と手段を間違えないようにしましょう。
私たちの最終目標は「メニエール病を寛解させて、生活に支障をきたさない状態に持って行くこと」で、内服治療や手術はそのための手段です。「治療を受けること」がゴールではなく、新しい生活に入るためのスタートであるはずです。
K先生が以前に教えてくださった言葉を、繰り返しておきます。
メニエール病の8割は内服・生活指導・心理状態の改善などで治る。
治らなかった2割のうち8割が、内リンパ嚢開放術などの外科的治療法で治る。
また、私が心がけていることに、「一知半解知らずに劣れり、と自覚する」ということがあります。耳のホームページにも書いてありますが、再掲しておきます。
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/10.html より
■「一知半解知らずに劣れり」と自覚する
メニエール病のことを知りたければ、インターネットで簡単に調べられる時代です。自分の病について「正しく」理解するのは、重要なことです。
ただし、メニエール病というのは、専門家たちが何年も研究を重ねて、それでも「わからない・・・」という部分が多い病です。素人が、パソコンの前で数時間、格闘したくらいで「知ることができる」のは、ホンの一部です。あるいは偏った情報である可能性もあります。
過剰な恐怖心を持ったり、怪しげな治療法に過大な期待を持ったりすることは、治癒を遅らせます。 「一知半解知らずに劣れり」を心しておきましょう。
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