かつて、乃南アサさんの「ドラマチック・チルドレン」を読んでいたところ、
「閉じこもり(現在では引きこもりと呼ばれる状態)の原因を推測しても、あまり意味がない。それよりも、こじれてしまった現状をどうするのか、ということのほうが大事だ」
という内容が書かれてあった。
そもそも、この本がかなり古い時期に出版されたものなので、読んだ当時は「そうなのか」くらいの認識だった。
最近になって、ある方から、
「引きこもったきっかけと、引きこもりが続いている理由が、必ずしも一致しない場合がある」
という言葉を聞いて、「ドラマチック・チルドレン」のことを思い出した。
「きっかけ(原因のようなもの)が明らかになれば、解決法がある」と考えてしまいやすいけれど、たとえ同じ出来事があったとしても、長く引きこもってしまう人と、そうでない人がいる。
それならば「出来事がなんであったのか」が明らかになっただけでは、引きこもりという現状は続く可能性がある、ということだ。
最近、ようやく「あぁ、そういうことなんだ」と納得できた気がするので、メモしておこうと思う。
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