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普通の日はないんですか!?

「大きな波に流されるのでも、逆らうのでもなく、波に乗って進みなさい」と、教えてくれたのはあなたでしたね。

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「いつ退院する?」

部長回診の後、Z先生が改めて来てくださった。外来もあって、忙しかったと思うのに。

「退院できそうやな? いつにする?」
「いつ……、Z先生はいつがいいですか?」
「僕はいつでも(笑)、今日は無理やけど、明日でも、明後日でも」
「じゃあ、明日に」
「わかりました」

「その後って、外来とか……」
「1回は、僕の外来に来てほしいねん。傷の具合を診たいから。そのあとは、S先生にお願いしようかなと思ってる」
「それは、寂しいです」
「え(驚愕)!? なんで?」
「だって、Z先生、ステキやなって……」
「ふふふふふ(笑)」
「ふふふふふ(笑)」

この後、Z先生にお礼の手紙を書いた。
手術室でZ先生を見つけた時の安心感。海の日の夕方に会えた時の嬉しさ。Z先生の笑い方がとっても気持ちよかったこと。
書きたいことが溢れてきて、止まらなくなったけれど、忙しいZ先生の時間を、手紙を読むために割いてもらうのが申し訳ない気がして、なんとか手紙を終わらせた。

そして、主治医の先生と身内以外で、私の入院・手術予定を知っていた2人の方に、
「退院できることになりました」
とメールで連絡をしたら、とっても喜んでくださった。

私は

(o^^o)

の顔文字が、ものすごく好きになった。

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「辞めたくなったことないの?」

S先生は初め、
「手術は乳腺専門医のZ先生にお願いすることになるけど、俺も補助者として入らせてもらう」
と言ってくれていた。

ところが、事務的な手続きの行き違いがあり、S先生が不在の期間に私の入院が決まってしまった。

「痛恨のミスやなぁ……」
って言わはるS先生に、何をどう答えたらいいのか、わからなかった。

「M先生に、ちゃんと話ししとくから」
「M先生がいてはるんやったら、頑張れる……と、思います」

M先生には今年3月に会っている。
半年ほど頻脈と息切れが続き、疲れきってしまって、近所の開業医の先生から
「循環器の手術が受けられる病院、今行っている範囲でないかなぁ? できたら診てもらわれへんかなぁ?」
って言われたことをきっかけに、M先生にほとんど強引に会いに行った。

でも実際にM先生に会うと、
「(昨年の)9月からしんどかった」
という言葉しか言えず、あとは泣くばかりになって、本当に申し訳なかった。

この出来事の1年ほど前、M先生と話す機会があった。
久しぶりに会ったというのに、
「M先生は、仕事辞めたくなったことないの?」
と聞いて、面食らわせた。

「どうしたんよ? なんかあったんか?」
「うん、ちょっと」
「あのな、言いたいことを腹に溜めんことや。ていうか、溜めてる俺が、偉そうなこと言われへんけど」
「溜めてるんですか?」
「うん。別に『どんな風に話ししよう?』とか、考えてから言わんでいいし、『言うからには解決しよう』とか思わんでもいいねん。ただ、『こんなことあってん。腹立つわぁ』とか、口に出すようにしたほうがえぇと思うねん」

「口に出す」ってことを、うまくできなかったから、3月に迷惑をかけることになったのだ。

M先生ごめんなさい。そして、ありがとう。

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「今日は休みです」

7月、「海の日」の夕方。病院で夕食の配膳が始まり、看護師さんが病室に出入りし始めた。

「調子はどうですか?」
「え?」

男性の声だったので、しばし混乱。

「あ! Z先生」

カーテンを閉めながら、
「傷の具合、診せてね」
って言ってくれはった。

あまりにも自然な動作だったので、普通に診察をしていただいたけれど……。

「ちょっ、先生、お休み取れなかったんですか!?」
「いえ、今日は休みです」

Σ( ̄□ ̄)!!

「大丈夫ですか? 体、気を付けてください」
「大丈夫です。はっはっはっはっ(笑)」
って笑って去って行きはった。

自分の体に気を付けられていないのに、プロのZ先生に何を言っているんだ。

Z先生に会えたので、麻酔から覚めてZ先生の顔を見た時と同じように、とても安心できた。
そして、Z先生に初めて診察していただいた日から、Z先生の歯切れの良い笑い方が、すごく気持ちがよくてすてきだと思っていた。この日も、豪快に笑ってもらえて嬉しかった。

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身内

昔、M先生が上部内視鏡を手配してくださったとき、
「誰か、身内の方についてきてもらえる?」
って聞きはった。

同じ検査で、身内の付き添いを求められたのは初めてなので、思わず
「え? 身内?」
と聞き返した。

M先生は、「身内」という言葉の意味を、解説してくれはった。

「ふゆうさんの、ご両親とか、ご兄弟とか……」
「え、あの、それは分かるんですけど、今まで身内ついてきてなんて、言われたことないよ?」
「そやった? 鎮静剤使うから、運転とかできへんで」
「うん、免許ないです」
「自転車もやで」
「はい(笑)」

これ以外で、身内の付き添いを求められたのは、K先生の内リンパ嚢開放術のときと、整形外科で簡単な手術を受ける、その術前説明のときだけだった。

だから、S先生もM先生も、私の身内に会ったことは無かった。

入院前、Z先生にも、
「手術当日は立ち会ってもらえますが、それ以外の日は事情で無理です」
ということを、S先生を通して伝えて頂いた。

感情の部分には触れないことにするが、母は公務員のため、参議院選挙の期日前投票に立ち会わなければならず無理。
父は、退職の時期と重なったため、挨拶回り・身辺整理などで忙しく、女性の病室に男性が長くいるのは、何かと差し障りもあると思われたため、無理。

手術の日を迎えたとき、11年もお世話になっているS先生やM先生にも会ったことのない身内が、Z先生とは話しているということが、なんだか不思議な光景に見えた。

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部長回診本番

Z先生にお会いする前、S先生に聞いた。

「Z先生って、どんな先生?」
「大きくて、かわいい先生」
「M先生みたい?」
「いや、Mとはちょっとタイプ違うな」

入院し、看護師さんにその話をしたとき、
「ここの外科の先生、みんな大きいんですよ。M先生は別格として、Z先生もやし、S先生もわりと大きいし、部長先生も背が高いし……」
って話してくれはった。

部長回診で初めてお会いした部長先生は、Z先生ほどではないけれど、大きい先生だった。
Z先生が
「○○の検査を……」
というたびに
「ネガティブやった?」
「ネガティブやった?」
って尋ねる部長先生は、患者のことを思ってくれてはるんやなと感じた。

そのうち、S先生が部屋に来てくれはって、Z先生が診てくださる以前の経過を、部長先生に話してくれはった。

やがて部長先生が他の患者さんのもとへ行きはって、S先生とM先生が話しかけてくれはった。

S先生「退院なん?」
ふゆう「いえ、まだ聞いてないけど、(この瞬間、Z先生は何か言いたそうにされた)、でもM先生は早く帰って欲しい……」
M先生「フォッフォッフォッフォッ。俺、フォッフォッフォッ……そんなこと言ってないぞ(笑)」
ふゆう「言ったとは言っていない(笑)」
M先生「あ・の・と・き・は! 休まれへんかって、疲れとったの! だから、そっけなかったの! そんなん思ってないから、心配すんな」

S先生とZ先生は下を向いて笑っていはった。

この後、長時間にわたる手術が複数あったらしい。夕方には、先生方みんな、とっても疲れてらっしゃった。

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