婦人科のT先生のところへ行った。
「こんにちは」
「はい、こんにちは。どうや？ 前はすごいしんどそうやったけど？」
「おかげさまで、数日で楽になりました」
「そっか。それは良かった。ホンマにきつそうやったからな」
「ご心配をおかけしました」
「基礎体温表をもってきました」
「（見て）……過長月経やな」
「そもそも、排卵ないですよね」
「ん？」
「ん？」
「ホンマや、ないわ」
「だから、だらだら出血するのは、仕方ないんじゃないでしょうか」
「まぁ、そうや……って、あかんやん！」
「え？ 間違ってます？」
「いや、あの、ここまではっきり無排卵やと、あかんやんって意味」
「そ、そうか、そうですね」
「ここまでキレイなんは、久々やな」
「あの」
「はい」
「気温が急に下がったのと、エアコンがなかったので、体温下がるのかなぁって思ったんですが」
「えーっとねぇ、それもあるかもしれないんやけど」
「はい」
「基礎体温を測ってもらうのは、絶対温度を見るよりも、相対的な流れを見たいんやわ」
「はい」
「だから、データがないよりは、あるほうがいいねん」
「そうですか」
「だから、頑張って計って……って、明日から出張か。さっそくはかられへん(笑)？」
「はははは(笑)。旅先ですとなかなか(笑)、すみません」
「今は、出張もいけそうなくらい元気と」
「今、お腹いたいんですよ」
「……排卵痛？」
「え？」
「だって、いつものタイミングでいけば、今日くらいに排卵あってもおかしくはない」
「はい、そうですね。あぁあ、そうか、気付かんかった」
「今、痛み止めは？」
「あの、この場合、ボルタレンSRのほうがいいんですよね？」
「今まではどうしてた？」
「ブスコパン飲んでたこともあるけど」
「それやったら、今、ブスコパン出すから、薬局で貰ったらすぐ飲んで」
「はい、そうします」
「なんか、あの、外科に来た時も同じパターンやって」
「外科？」
「この前、S先生のところへ来たんです。それで、めちゃ吐き気が強くて、ネキシウムって言う薬を出していただいたんですよ」
「どんな薬？」
「タケプロンと同じ系統だそうです」
「ほぉ」
「で、飲んだら、夕方には吐き気がしなくなって、本当に楽になりました」
「それは良かった」
「お誕生日、おめでとうございます」
「ありがとう」
「S先生とM先生と飲み会は実現するのですか？」
「させたいねぇ。M先生に会いたいなぁ」
「3人で愛を語るのですね」
「ふゆうを語るにしとこっか(笑)」
「ははははは(笑)」
「ははははは(笑)」
「次の予約やけど、1月17日」
「はい。震災の日」
「阪神淡路か。よくおぼえてるな」
「私たちのセンター試験の翌日だったっていうのと、親戚っていうか母方の出が淡路島なんで」
「そら、大変やったやろ」
「電話はつながらなかったし、インターネットもまだまだ発達してない時代やしね。直後ではないんやけど、お葬式も出したし。ホンマいろいろでしたね」
「今年も、大変お世話になりました。どうぞ良いお年をお迎えください」
「ふゆうさんも」
「ありがとうございます」
今日はブスコパン、ロペミン、ボルタレンSRをいただいて帰宅する。
T先生、今年もありがとうございました。ぺこり。
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