槇村さとる氏の「DoDaDancin'」を、久しぶりに読みたくなった。多分、自分自身の「どうしたいのか、どうして欲しいのか、言えない、分からない、どうせダメだと思ってしまう」状態に、自分でもイラついているからだと思う。
Do Da Dancin’! 1 (1) (YOUNG YOUコミックス)の画像 Do Da Dancin’! 1 (1) (YOUNG YOUコミックス) 槇村 さとる
ところで、実は、私はかつて向坂桂子氏の「アメリカ」を読んでいたときに「?」となったところがある。
アメリカ (講談社コミックスアミ)の画像 アメリカ (講談社コミックスアミ) 向坂 桂子
それは、ギタリスト志望の青年が、アイドルとしてスカウトされたのだけれど、「自分の希望とは違う」ということや、今住んでいるところを離れなければならないことなど、考えた末に「東京へ行く」という決意をするところ。
そのときに「ここに居ることは楽しいけど、逆に楽しさが自分を縛ってしまっている」という風に考えた、と話していた。
「DoDaDancin'」の文庫版の2巻の終わりごろで、主人公が慣れ親しんだバレエ団を退団すること、つまり「フリーのダンサーになります!!」と決意するところで、似たようなことが言われている。それは「慣れていて、居心地のいい環境(現在のバレエ団)が、自分を縛るものとなってしまっている」ということ。
「アメリカ」を読んだときには、私も色々な意味で経験が浅かったので「楽しさ、居心地のよさが、逆に自分を縛るようになる」ということが、よく分かってなかった。今は少しは、分かるような気がする。「楽しさ、居心地のよさ」からぬけ出せなくなってしまうことや、技術的に改善の余地があっても「もう、この程度でいいや」と思ってしまったり。
さて、そういう時に「まいあ(有吉京子氏)」の3巻が出たことを知った。これが丁度「まいあの自発性の足りなさ」とうい点にスポットを当てているストーリー展開で、なかなか興味深かった。
まいあ Maia SWAN actII3の画像 まいあ Maia SWAN actII3 有吉 京子
話は戻って「アメリカ(向坂桂子氏)」は、実は「今になって思えば分かる」という点が、ものすごくある。特に「本当の友人だったら、耳ざわりの良いことをいって迎合するのではなく、多少の衝突・喧嘩があってでも、相手のためになることを言う」とか「本当に叶えたい夢があるなら、自分の理想どおりの道のりでなくても、なんとしでも近づく方法を模索するほうがいい」という風なメッセージとかは、今になってみれば「アメリカ」のストーリーにこめられていたのだと、分かる。これらのことは、また、改めて考えてみたい、と思う。
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