S先生のところへ行った。
前も書いたけれど、なぜか看護師さんは私を番号で呼ばず、近くまで来てくれはる。
「おはようございます」
「はい、おはよう。どうなん、調子は?」
「あの、まず7月の話に戻るのですが」
「7月?」
「前に来たとき、腸の調子が変わりやすいということをお話したのですが」
「うん」
「それが、続いてしまって。今週のことだけを見ていれば、そのままよくなりそうかなとも思うんですが」
「うん。何か、薬とかはどうなってるんかな?」
「正露丸飲んでたんですよ」
「はい?」
「でも、今から考えたら、吐き気もないし、熱も出ないし……」
「細菌性の何かということでもない?」
「はい。精神科の先生から、ビオフェルミンのほうが状況にあっていたと言われました」
「はははは(笑)。こういうときって、俺はどうしてた?」
「トランコロンを出してもらって」
「どうする? 持っとくか?」
「はい」
「で、他の話は? 前回に聞いた話は、カルテには書かんけど(笑)、どうなってるんや?」
「あの、T先生がオーソM-21を使っておく方が、安心やし、治療効果も期待できるやろうと」
「あぁ。今まで『あちらも立てて、こちらも立てて』ってやろうとして、しんどくなってたけれど、もう気を遣う必要がないということやな」
「まぁ、そうです」
「で、他の……」
「あ、あのね、さっきの腸の話とも関係あるんですけど、ヨットに乗った日って、尿量も極端に減るし、便秘気味にもなるし」
「水分、ちゃんと取ってる?」
「それが、完全に足りてない感じだったんですよ。特に、8月の猛暑の中で、レベルが高い人たちにしごかれていたんですよ。それで、水分取る余裕もないわ、体調崩す暇もないわで(笑)」
「ホンマに水分はちゃんと取らんと、俺だってサッカーやってた時には、2リットルのペットボトルを、あっという間に飲み干してたで」
「はい、ホントにそのレベルまで、飲んでいかないといけないんですよね」
「そうやで、喉乾いたら飲むんじゃないで。『時間が来たら飲む』っていうことを、決めておかんとあかんで」
「はい」
「さて、お薬は普通通り出すで」
「え? 前回は異様やったんですか?」
「いや、あの、何に気を遣わなければならないということなく(笑)。ホンマにそれはどうなってるの?」
「あの、だから、自分が一人前になってからだったら良かったけど、まだ半人前もいいところやのに……」
「そんなん、してる場合じゃないやろってこと?」
「そう、それ」
「一人前になるよう努力して、そのプラスアルファの部分で何をしてようと、それはいいんじゃないの?」
「そ、そうかな?」
「やることは、ちゃんと真面目にしてさ。もちろん、ちょっと線を引くっていうか、のめり込みすぎんようにセーブするというのも、ふゆうの場合は必要かなと思うけれど」
「はい」
「そうしつつも、やることをちゃんと、しているなら大丈夫やろ」
「大丈夫かな?」
「しかし、日焼けしたなぁ(笑)。子どもか(笑)?」
「え、そうですか?」
「日焼け止めとか、塗らんの?」
「あの、腕とか見ると、日焼けっぷりが分かりますね(めくってみせる)」
「顔は、無防備やったん(笑)?」
「あの、沈したときに、どうしても流れてしまうこともあって」
「なるほどな。ま、良かったわ」
「良かった、ですか? ややこしい相談ばっかり持ち込んで」
「そんなんはいいよ。なんか力強くなったよなぁって思う」
「そうですか(笑)? 明日が、P先生の診察なんで、ちょっとコワイ」
「大丈夫やろ」
「あ、誕生日なんで、何か書いて!」
「おぉ、そうか。何歳になるの?」
「39歳」
「は? 39歳? もう39歳になるの?」
「はい」
「そりゃあ、俺も年行くわ……」
今日はトランコロン、ガスター、サイトテックをいただいて帰宅する。ありがとうございました。ぺこり。
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